ANA最終損益で5100億円の赤字見込み…苦境の航空業界、現場だけでなく、ホワイトカラーや空港にもメスを(20/10/28)

 コロナ禍に伴い需要が大幅に低迷する中、ANAホールディングスは27日、2021年3月期の連結最終損益がリーマンショック直後に計上され“過去最大”とされた573億円をさらに上回る5100億円規模の赤字になるとの見通しを発表した。


 今回の業績見通しについて、航空産業に詳しい桜美林大学の戸崎肇教授は「欧米の有名な航空会社も決算を発表しているが、その額と比べても大きな赤字だ」と話す。


 ANAホールディングスの片野坂真哉社長は「来年度はあらゆる手を打ち、必ず黒字化を実現したいと思っている」と述べ、保有機体の削減や2022年度までにグループ全体で3500人程度の人員削減案、さらに来春までに社員の400人以上をグループ外企業へ出向させるなどのコスト削減を急ぐ考えを明らかにしている。


 戸崎教授は「どこの航空会社も機体が余っているので、売り先がない。特に世界の主流が小型機、中型機に移る中、この状況で座席を埋めていかなければならない大型機は非常に厳しいと思う。また、4000億円のコストカットにはかなり思い切ったことをやらないといけないが、人は切らないと明確におっしゃっている。やはり企業イメージも悪くなるし、景気が回復し、成長路線に戻った時に訓練された人材がいないと困る」との見方を示す。


続きをABEMAビデオで 視聴する

ABEMA TIMESで 読む