日本でも普及しはじめた“社会人の学び直し”…転職活動時に「胸を張ってアピールするよりも隠しておいた方がいい」と悩む経験者も(21/07/01)

 菅総理も言及するなど、日本でも注目を集め始めている社会人の学び直し、「リカレント教育」。文科省の調査によれば、学び直しにより、年収が2年後には10万円アップ、3年後には16万円アップしたというデータも出ている。


 リカレント教育が生まれた国・スウェーデンでは2年以上働いた労働者には、そのための休暇と職場復帰の権利、さらには生活費の保障も。また、国民の半数近くが学び直しをしている国もあるという。


 日本においても、各大学がニーズに応じて社会人向けカリキュラムに力を入れはじめており、ビジネスにおけるコミュニケーションや会計財務、ITスキルなどの講座を開設する関西学院大学を取材すると、コロナ禍によって改めて自分の働き方やキャリアを見つめ直し、学び直しに取り組む社会人の姿があった。


 ビジネス・ブレークスルー大学の宇田左近副学長は「10年くらい前は電機や自動車、銀行などの企業が幅を利かせていたと思うが、今はそうした序列も変わってしまった。あるいは今の世の中は、5年前に皆さんが想定していた世の中だろうか。5年先、10年先の予測がつきにくくなった社会においては、当たり前のように大学を出て就職し、60になったらその企業を退職して年金をもらって…ということも少なくなっていくと思う。仕事をしながらも、いま起きていること、これから必要になることを考え続けていかないと、自分自身が陳腐化してきてしまう。それをサポートするのがリカレント教育だ」と話す。


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