週刊文春によるEXIT兼近の逮捕歴報道は「権利侵害」なのか?「報じる自由はあるが、問題はどういう形で報じるかだ」佐々木俊尚氏(19/09/05)

 「この度は、お騒がせして大変ご迷惑をおかけしてしまい大変申し訳ございません」「今回の事で改めて自分の過去としっかり向き合おうと思いました。兼近は過去の法律違反を美談とする気も肯定する気もありません」。が5日、自身のツイッターに「関係者、応援してくれている皆様へ」と題した1000文字近い文章を投稿した、お笑い芸人EXITの兼近大樹。


 発端は、兼近の芸能界デビュー前の逮捕歴を同日発売の『週刊文春』(文藝春秋)を報じたことだった。同誌は報道の意図について、『文春オンライン』上で「テレビ番組に出演し、人気を集める芸人は社会的影響が大きい存在」「記事は、現在の兼近さんを否定するものではない」「兼近さんという芸人がいかに生まれたのかを伝える記事であることは読者に理解してもらえる」と説明している。


 兼近の相方のりんたろー。は「記事の本人が言っている事に関して、僕はコンビを組む時に聞いていました」「過去は決して変えられないけどその過去を悔い改め応援されるよう今を歩むことはできるはずです。だから僕は彼と一緒に目標に向かって走ることを選びました」と1600文字を超える文章をツイッターに投稿。兼近自身も「今回の未成年の罪を報道されてしまったことに関しては自分のした事なので、ルールはどうあれ受け入れます。むしろ世に事実を伝えられたので多少の感謝もあります」としている。


 その一方、EXITが所属する吉本興業は、事前に逮捕歴のことを相談されていたが、本人が反省・更生しており、未成年時の前科であることから公表していなかったことを明らかにした上で、過去の逮捕歴を正当な理由なく実名で公表するのは著しい権利の侵害であるとして、文藝春秋社に法的措置を検討しているという。


 今回の報道について、ネット上には「残念すぎる。今後の見る目も変わる」「最初はショックだった。でも、罪を背負っているから今の兼近さんがある」「更生した人が活躍するのを見ることほど嬉しいことはない」といった意見の他、「立ち直った後もたたくの?しかも全国発売の週刊誌で?何のために」「これは“知る権利”でも“表現の自由”でもない」など、『週刊文春』の報道姿勢を批判する声も少なくない。

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