あいちトリエンナーレへの助成金不交付に舛添氏「乱暴な決定だ。“展示がけしからん”というのが文化庁の本音だろう」(19/09/26)

 開催中の芸術祭「あいちトリエンナーレ」の企画展「表現の不自由展・その後」が展示中止になった問題で、文化庁は26日、決定していた約7800万円の補助金について不交付を決定した。


 この決定について萩生田光一文科相は愛知県側が4月の段階で混乱を想定していたにも関わらず文化庁に伝えていなかったことなどを挙げ、「残念ながら文化庁に申請があった内容通りの展示会が実現できていない。また継続できていない部分があるので、これをもって補助金適正化法等を根拠に交付を見送った」とコメント、「今後も芸術展は色んな所でやると思う。申請通りに出して頂いて、それを実現して頂ければ補助金はきちんとお支払いすることになるので、検閲には当たらない。中身については、まったく文化庁は関与していない」とも述べた。


 一方、あいちトリエンナーレ実行委員会の会長でもある愛知県の大村秀章知事は、文化庁から求められた手続きに不備はなく、4月から愛知県が混乱を想定し警備の相談をしていたというのは事実誤認であると反論。「こういう抽象的な事由で一方的に不交付が決定されるということについて、我々は我々は承服できない」「裁判できっちりとただしていきたい」と怒りを露わにした。


 あいちトリエンナーレの予算総額は約12億円で、内訳は、愛知県から約6億円、名古屋市から約2億円、そして文化庁の補助金「文化資源活用推進事業」から約7800万円、その他となっている。入場料収入は約1.9億円を見込んでおり、問題となっている「表現の不自由展・その後」の関連費用は約420万円となっている。


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