“医療の前に安全な水を”…銃弾に倒れた中村哲医師が描いたアフガン復興への道筋(19/12/04)

 アフガニスタン東部で4日、日本人医師の中村哲さんを乗せた車が何者かに銃撃され、中村さんのほか、運転手や警備員ら5人が死亡した。移動にはガードが付き、毎回経路を変えるなどのセキュリティ対策が取られていたにも関わらず起きてしまった襲撃。


 一報を受け、安倍総理は「医師として医療分野において、また灌漑事業等において、アフガンで大変な貢献をしてこられた。なかなか危険で厳しい地域にあって、本当に、本当に命がけで様々な業績を上げられ、アフガンの人々からも大変な感謝を受けていたというふうに我々も知っているが、しかし今回このような形でお亡くなりになられたことはショックだし、心からご冥福をお祈りしたいと思う」とコメントした。


 中村さんは1946年に福岡県に生まれ、九州大学医学部を卒業、国内の病院に勤務。1984年からはパキスタン・ペシャワールのハンセン病棟に赴任。1989年からはアフガニスタンへ活動を拡大、山岳部医療過疎地で診療活動を行った。そして2000年、飲料水・灌漑用井戸事業を開始。飲料用井戸約1600本、灌漑用井戸13本を掘削し、地下水路38カ所を再生するなど、内戦や飢餓などの不安定な社会環境の中、長年にわたってアフガニスタンの復興に携わってきた。


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